AIが生成する検索結果の要約に、2026年、広告が本格的に組み込まれ始めており、「無料の要約を読んで終わる」という検索体験の前提そのものが揺らぎ始めている。
何が起きているのか―AIモードの商業検索の3割に広告が表示され始めた
海外の調査会社が2026年6月、購買につながりやすい商業キーワード5万件以上を対象にGoogleのAIモードを調べたところ、回答の約3割に広告が表示されていたことが分かった。傾向として、1クリックあたりの単価が高いキーワードほど広告が出やすく、単価の高い領域では回答の半数以上に広告が入っていたという。さらに、広告が表示された場合はそのうち7割以上で2件以上の広告が同時に並んでおり、AIの回答の中にすでに複数の広告枠が組み込まれつつあることがうかがえる。
なぜ「広告に出ている会社」と「引用されている会社」はほとんど重ならないのか
同じ調査で興味深いのは、AIモード上で広告を出している会社のうち、同じ検索語で通常の検索結果(オーガニック表示)にも上位表示されていた会社はごくわずかだったという点である。広告を出すことと、AIの回答の中で情報源として引用されることは、ほとんど別々の勝負になっているとみられる。これまで「上位表示されればアクセスも信頼も得られる」という一本道だったウェブ集客の構図が、「広告費で見せる」「引用されて見せる」という複数の別ルートに枝分かれし始めている、と捉えることができる。
SEO対策は、これからも「無料で見つけてもらう」ための努力であり続けられるのか
SEO対策はもともと、広告費をかけずに検索結果の上位に表示されることを目指す取り組みとして発展してきた。しかし、AIが生成する回答そのものに広告が組み込まれるようになると、利用者が最初に目にする画面の中に、無料の情報・AIが選んで引用した情報・広告という複数の見え方が混在する場面が当たり前になっていく。
今後は「検索結果に表示される」ことと「広告費をかけずに表示される」ことが、これまで以上にはっきり別の意味を持つようになるだろう。広告費を投じるかどうかにかかわらず、自社がAIの回答の中でどのように扱われているかを継続的に把握しておく重要性は、これまで以上に増していくと考えられる。
まとめ:見え方が増えるほど、何で選ばれたいのかが問われる
検索結果の中に、無料の情報・引用された情報・広告という複数の異なる見え方が同居する時代が始まっている。表示される場所そのものは増えているが、だからこそ、自社が「どの見え方」で選ばれたいのかをあらためて考えておく必要がありそうだ。
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